有り得ないっつーの‼…<つかつく> 11.
<司side>
結局、俺と、総二郎とあきらの話しは、延々、纏まらず、延長戦に縺れる事と成った。
唯、類&T3の顔付きを見ると、呆れていたみてぇだった。
そして、俺と総二郎とあきらの話し合いの結果…。
俺等 3組のCPは、“来年、挙式・披露宴をしよう‼”という事に成った。
“後は、俺が、つくしに、正式にプロポーズして、婚約を交わすだけだ‼”と、俺は、算段して居た。
だが、俺は、つくしに、正式にプロポーズ出来ないまま…。
取り敢えず、俺は、つくしの日本でのTV局の仕事が終了するまで…。
俺も、日本に留まった。
親父が、了承してくれたからだ。
まあ、どっちが、出張か、分からねぇ程では、有ったのだが…。
其の間、イギリス支社に戻る事も、俺には、度々、有った。
しかし、そんな俺は、つくしの下に帰る為…。
イギリス支社の仕事を、NYに居た頃の、3倍速の早さで、仕事を熟していた。
俺の仕事振りは、西田も呆れる程だったみてぇだ。
そして、つくしの為にTV局が用意したという、つくしが滞在して居るビジネスホテルから、メープルの俺のキープしている部屋に、俺は、つくしに滞在場所を変えさせた。
当り前ぇだろ?
何の為に、俺とつくしが、離れ離れに成んなきゃ何ねぇだ‼
そして、俺とつくしは、また、恋人として、復活出来た。
俺の想いが通じた事は、やっとだった。
そして、俺とつくしは、付き合って居た間も、NY⇔東京間と離れて居た事も在り…。
あいつ等 F3からは、揶揄されていた。
“未だに、『鉄壁なチェリーボーイ司』と『鉄パンを履いたつくし』”と…。
だが、実は、俺とつくしは、あの静の結婚式で招待されていたフランスの地で…。
初体験は、済ましていた。
其の事は、F3には、伝えて居なかった。
勿論、俺とつくしは、初体験同士だった事は、言うまでもねぇ。
あの日、あの時…。
二人が交わった記念すべき日…。
俺とつくしは、此れからの二人の将来を固く誓い合ったのだ。
其れから、数年経って、此れからは、心置きなく、何時でも、つくしを堪能出来る嬉しさに、涙が出そうだった。
何故なら、あいつ等には、内緒だったのだが…。
俺は、日本に帰国する度に…。
つくしに会い、情事を重ねて来た。
あいつ等にも、内緒で、極秘に、トランジスタ等で日本に帰国して、つくしをメープルの俺のキープしている部屋に、俺は、つくしを呼び出していた。
だが、そんな俺等の事を知らねぇあいつ等 F3からは、いつも、“『宝の持ち腐れ』だ‼”と、俺は、言われ続けて居た。
しかし、俺の身体が、つくし以外は、受け付けねぇんだから…。
仕方ねぇわな‼
俺は、つくしから、別れのメールを貰ってからも、他の女を抱く気には成らなかった。
だから、其の結果…。
“今の俺とつくしが在るんだ‼”と、俺は思っていた。
で、あれから、半年程、日本にて、仕事を熟していたつくしだったが…。
漸く、ドラマの収録も終了して、イギリスに、一旦、つくしは、戻る事に成った。
そして、俺も、つくしと一緒に、イギリスに渡英した。
そして、イギリスに戻ってから、幾日が経った頃…。
フランスで国際弁護士の仕事をして居た筈の静と、つくしは、イギリスで、再会した様子だった。
そして、つくしを通じて、俺も、静と、何年振りかという位ぇ、久々に再会した。
そして、今、静は、長期出張で、イギリスに滞在して居ると言う事だった。
つくしは、静から話しが在ったらしい。
“つくしちゃんが、もし、日本に帰るなら、今、開設し始めた日本事務所の所長を引き受けてくれないかしら?”と、つくしにオファーして来たらしい。
日本に帰国した事で、つくしは、里心が付いちまったのかも知れねぇ…な。
日本で、国際弁護士として活動する事も悪くないと思った様子だった。
そして、イギリスの弁護士事務所と、話し合いを重ねていた様で…。
つくしが、静をつくしが勤めていたイギリスの弁護士事務所の所長に会わせて、静と所長は、提携した。
そして、つくしが、日本事務所を任さる事に成った。
俺は、聞いてねぇっつーの‼
有り得ねぇ(ない)っつーの‼
で、つくしは、一旦、静の居るフランスに渡仏すると言い出し始めたのだった。
俺は、つくしから連絡を受けて、慌てて、つくしの自宅…。
所謂、俺とつくしが同棲して居るアパートメントに向かった。
俺は、怒って(イカって)いたからか?
声のトーンも1トーン低く成っていたみてぇだった。
「つくし‼
如何言うつもりだ?」
「う~ん、“静さんのお役に立てるなら…。”って、思ったんだよね。
ダメかな?」
「ダメじゃねぇ‼
けどな、俺を置いて、フランスって、如何いう意味だよ?」
「静さんから…ね。
“色々、打ち合わせしたい。”って、言われたんだよね。
無下に断れないし…。
静さんから…。
“日本事務所と距離が在り離れてる分、任せられる人は、(静さんの)信用出来る人に
任せたい‼”と、言われてね。
嬉しいから、受ける事にしたのよ‼」
俺は、顔に不貞腐れて居た表情が出ていたんだと思う。
つくしが、眉間を寄せていた。
「だからって、俺をイギリスに置いて、つくしは、フランス…か?」
「う~ん、如何言えば、分かってもらえる?」
俺は、つくしの気持ちは分~ってる。
頭では…。
でも、俺の気持ちが、心が…。
“つくしと離れたくねぇ‼”って、言ってんだよ。
否、俺の心は、“お前を離したくねぇ‼”って、言ってんだよ。
俺は、心の叫びをつくしに叫んでしまった。
「俺は、つくしの気持ちは分~ってる。
頭では…な。
でも、俺の気持ちが、心が…。
“つくしと離れたくねぇ‼”って、言ってんだよ。
否、“つくしを離したくねぇ‼”って、言ってんだよ。」
こんな風に、言われたつくしは、困るよな。
でも、俺は、つくしを傍に置いて於きてねぇんだよ‼
分かれよ、つくし‼
俺は、心の中で、叫び続けていた。