エロ門、降臨【エロ門、登場】…<総優> 10.
<一部の言葉に、不快に感じる方がお出でに成るやもしれません。
外せない場面の為、ご了承願います。
お詫びします。>
“優紀…?”
「えっ??
つくし…?」
“うん、つくしだよ。
桜子も一緒に居るよ。”
“優紀さん、お久し振りです。
桜子です。”
「お久し振りです。」
“ごめんね、優紀。
忙しい所に…。
でも、西門さんが、危ないの…。”
「“危ない…?”って、如何言う意味?」
“西門さんね、優紀が居なく成った後…。
お酒を摂取し過ぎて、急性アルコール中毒症に成ってね。
意識も無くて、もう、1か月近く昏睡状態は続いて居てね。
衰弱して来てるの。
ドクターからもね、“このままじゃあ、時間との勝負だ‼”って、言われてる。”
「ちょっと、待って?
西門さんは、お酒には、強い筈よね?」
“1週間、ずーっと、食事はせず、アルコールだけ摂取して居たら…。
成る様に成るんじゃないかな?”
「………」
優紀は、直ぐには、答えられなかった。
だが、“もし、この状況が、自分自身のせいなら…。”と、考えた優紀は、つくしに話ししていた。
「つくし…?
私のお母さんから、TEL番号を訊いて…。
そして、西門さんの病室に着いたら、私にTELして…。
私の声を聞いて、西門さんの容体が変わるとは思えないけど…。
私の声を西門さんに聴かせてみて‼」
“うん、分かった。”
つくしは、了承した。
そして、優紀は、つくしに、続けて話ししていた。
「つくし、今、プロジェクトで、私、海外赴任して居るの。
だから、直ぐには、帰れない。
ごめんね。
だから、西門さんが、元気に成ったら、宜しく伝えて於いて…。」
つくしは、了承した。
“うん、分かった。
いつ帰って来るの?”
「1年は、まだ、帰れないと思う?」
“そう、何だ?
じゃあ、一旦、TELは、切るね。”
こうして、つくしと優紀の会話は、一旦、切れた。
そして、つくしと桜子は、優紀の母親に挨拶した後、道明寺総合病院に急いで向かった。
【F3&T3…。】
其処には、F3&滋が集結していた。
つくしが、司に声を掛けた。
「司、ドクターを呼んで‼」
「ドクターに、何を言うつもりだ?」
「良いから…。」
で、司は、総二郎の主治医を呼んだ。
「如何されましたか?」
「ドクター、許可をお願いしたいんです。
西門さんの彼女が、今、仕事の関係で、海外に居ます。
今直ぐ、帰国出来ないそう何です。
なので、携帯から、西門さんに声を聴かせたいんです。
許可してもらえますか?」
ドクターは、悩んだ。
本来なら、医療機器が在る為、医療機器の傍で、携帯を操作する事は機器障害が起こる。
許可は、出来ない。
だが、この状況なら、致し方ないと判断した。
「許可します。
しかし、医療機器が直ぐ傍に在る為、時間は、5分以上は、許可出来ません。」
「分かりました。
ご配慮、有難うございます。」
そして、つくしは、優紀の母親から教えてもらった番号にTELを掛けた。
「優紀…?」
“うん、優紀だよ。”
「ドクターの許可が取れた。
でも、5分だけなの…。」
“うん、分かった。
西門さんの耳に、携帯を近付けて…。”
「了解‼」
つくしは、ICUの中に、司と一緒に入った。
つくしは、そう言いながら…も。
スピーカーにして、総二郎の耳に近付けて、優紀の声を聴かせる事にした。
「優紀、準備が出来た。
西門さんに、声を掛けて上げて…。」
“うん、分かった。”
優紀は、携帯の向こうで、深呼吸をして居る様子だった。
気を落ち着かせているんだろう。
つくしは、そう思って居た。
“西門さん、ごめんなさい。
私は、先にどんどん進んで行く話しに、狼狽えて居たの。
私の遣りたかった事が出来なく成りそうで…。
西門さんと私は、お互いの気持ちが擦れ違っているだけだと、思って居たんです。
でも、違っていたみたいですね。
西門さんは、先の事まで、本気で考えてくれて居たんですよね?”
優紀は、一呼吸置いて、話しを続けて居た。
“西門さん、無茶な事をしたら、ダメでしょ?
西門さん…?
今は、私は、まだ、西門さんの傍には、戻れません。
だけど、西門さんが、回復したら、きっと、戻れると思います。
だから…。
元気に成って下さい。
私が、西門さんの傍に戻れる様に…。”
傍で、聞いて居たつくしは勿論だが…。
ICUの外のガラス越しで、様子を窺っていた桜子と滋も、涙が止まらなかった。
F3は、総二郎と優紀の二人は、“何を遣ってんだか…?”と、思うしかなかった。
また、つくしは、優紀のTELで話ししている声を、そっと、録音して居た。
そして、つくしは、後で、優紀のTELでの喋り声を、USBにダビングして…置いた。
総二郎が回復した時に、つくしは、総二郎に渡すつもりで居た。
その時の総二郎の喜ぶ顔が、“目の前に見える様だ‼”と、密かに、思って居たつくしだった。