一方通行の恋…<つかつく> 15.
<司side>
俺は、SPから、親達は、まだ、見合いをした部屋に居ると、確認した。
だから、俺は、つくしに、親達の所に行く事を話しした。
「まだ、親達が、部屋に居るらしい。
如何する?
ちゃんと、報告しねぇか?」
「うん。」
つくしが了承したので、俺とつくしの二人で、手を繋ぎながら向かう事にした。
で、俺とつくしは、手を繋いだまま、親達の前に立った。
まあ、この姿を見れば、親達も、俺とつくしのお互いの気持ちは、分かったとは思うのだが…。
そして、一応、報告をした。
「俺とつくしは、恋人として、付き合う事に成った。
お互いの気持ちを見詰め合って行きながら、将来を考えて行きたいと思う。」
「そう、其れは、良かったわ‼
つくしさん、此れからは、司を宜しくお願いしますわね‼」
「否、其れは、此方こそでしょ。
司君、つくしを宜しくお願いするよ‼」
俺は、即答した。
「賜わりました。
お任せ下さい。」
「ほう、頼もしいね‼
将来が楽しみだよ‼」
そう言われて、俺は、上機嫌で、つくしを連れて、部屋から出た。
週を開けた月曜日に、俺とつくしは、F3に、報告していた。
「俺とつくしは、付き合う事に成った。
勿論、恋人としてだ‼」
「へぇ~‼
良かったんじゃねぇ、司?」
「ああ。
サンキュな!」
「司が、礼を言ったぞ‼
レアじゃねぇ‼」
「うるせぇ!」
類は、立場上、聞いて来た。
「其れより、強引に付き合う事に成ったんじゃないよね?」
「其れはねぇ‼
ちゃんと、話し合ったから…な。
なぁ~、つくし?」
「うん、強引じゃないよ‼」
「そう、じゃあ、良かった。
静も、喜ぶんじゃないかな?」
「うん、静お姉様には、私から、報告するね。」
「了解‼」
俺は、類と喋るつくしの顔の表情をじーっと、見てた。
表情は、至って、普通…。
何か、安心していた俺が其処には居た。
<つくしside>
類に、静お姉様の事を言われた時、前みたいに悲しく無かった。
私の中で、何か変化が起こって居る事を痛感した。
でも、それが何か分からない。
だから、T3に報告する事を条件に、司と別れて、T4が、いつも集まるカフェに向かった。
そして、私の此のモヤモヤを説明しようと決心していた。
滋さんにも、伝えなきゃだし…。
そう思って、意気込んで、話しして居たのに…。
皆 T3は、ニヤニヤしていた。
何なんだ⁉
桜子から、口火を切って来た。
「やっぱり、先輩、そう言う事に成ったんですよね?」
「えっ??
如何言う事…?」
「先輩、気付いて無かったんですか?
どんだけですかぁ~?」
「………」
私は、答えられずに居た。
「だって、先輩…?
道明寺さんの事、“嫌いだ‼”って、言いながら、それ程、嫌そうじゃなかったです
し…。
それに、道明寺さんが、事有る毎に、“好きだ‼”と、仰る事も、迷惑そうじゃなかった
ですし…。
それに、あのパーティーの時も、私が、カマを賭けて、“道明寺さんが、こっちを見て
る。”って、お伝えした時も、迷惑そうにして居ながらも、本当に、迷惑そうじゃ無
かったですし…。
極め付けは…。
滋さんが、道明寺さんに、“向かっても良いか?”って、聞かれて居た時、僅かにでした
が、先輩、焦って居る表情でしたよ‼」
「えっ、嘘…??」
滋さんが、後を引き取って、話しして来た。
「だから、つくしに気持ちを気付かせる為に、私と桜子とで話しして、つくしにカマを賭
けたという訳‼
自分自身の気持ちに気付いて無かったの?
つくし…?」
「………」
もう、ほんと、信じらんな~ぃ‼
でも、私は、類が、好きだったんだけど…な?
と言う事は、もう、ほんとは、私…?
司を好きに成り掛けていたって事…?
何か、私自身を私自身が良く分からないって、如何よ?
でも、T3に話しして、分かった事は…?
私は、既に、司を好きに成ってしまって居たという事実…。
人に教えてもらわないといけない、自分自身の気持ちって…。
鈍感にも、程がある。
私 牧野つくし、一生の不覚です。