tukatuku-inotiのブログ

花より男子の二次小説です。 cpはつかつく・総優・あき桜

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有り得ないっつーの‼…<つかつく>  10.




<司side>


あきらから、声を掛けて来た。


「よぉ~、司‼
 何もかも、終わったか?」


俺は、あいつの顔色を確かめる様に、あきらの問いに応えていた。


「ああ。
 誓約書にサインも書かせた。
 拇印も押させた。」
「まあ、其処までしても、支障はねぇだろうな。」


俺は、あいつの顔を、唯、じーっと見乍ら、俺は、あきらからの言葉に答えて居た。


「ああ。
 俺と警察と奴と、一部ずつ、持ってる。」
「「「………」」」


F3は、呆気に取れらていた。


F3は、“其処までするのか?”と、言わんばかりだった。


だが、俺は、未だに、唯、あいつの顔色だけを見ていた。
あいつは、唯、俯いたままだったのだが…。


あいつが、無事で、何事も無くて、ほんと、良かった。


俺は、其れだけで、十分だと思っていた…が。


やっぱり、あいつを見てしまうと、あいつの全てが、欲しくなった。


あいつが俺の傍に居てくれるなら…。
そう考えてしまう俺が居る事に、俺自身、気が付いた。


そんな俺とあいつの二人を、F3&T2は、唯、黙って見守ってくれて居た。


シーンと、静まった部屋の中…。
誰一人、声を発する者は居ず、唯、じーっと、俺とあいつの成り行きを見届けてくれて居る様子だった。



そんな中、俺は、居た堪れず、あいつに声を掛けた。


「牧野、もう、大丈夫だから…な。」
「うん、有り難う‼
 道明寺…だけじゃ無く、皆にまで迷惑を掛けてごめんね‼」
「迷惑だ何て…。
 誰一人として、思って居ないですから、大丈夫ですよ‼」
「そうだよ、つくし‼
 良かったね、大事(おおごと)に成らないうちに済んで…。」
「うん。
 ほんと、良かったよ。
 道明寺のお陰なのかな?」
「否、F3も、色々、手を尽くしてくれてたから…な。」
「そう何だ。
 有り難うね‼」


牧野は、F3の方を見て、礼を伝えていた。


で、俺はと言えば…。
此処で、意を決して、牧野に白状する事にした。


F3&T2が、俺と牧野を、唯、じーっと、見てるとか、そんな事は如何でも良いと思える程に…。
俺は、牧野に飢えている俺自身が、其処に居たのだから…。


俺は、牧野を取り戻す為に、牧野の方を向いて言葉を選び乍ら、牧野に伝えていた。


「なぁ~、牧野‼
 俺等、もう一度、遣り直せねぇか?
 ババアが、牧野に、如何言う事を喋って居て、如何いう仕打ちをしていたのかは聞い
 た。
 申し訳なかったと、思ってる。
 あの時、ババアが言った、親父が倒れたと言う話しは、嘘、何だ。」


牧野は、驚愕している様子だった。


“まぁ、知らねぇなら、そう成るわな。”と、俺は、思っていた。


だからだろう。
牧野は、驚愕の状態のまま、俺に声を掛けて来た。


「嘘…??」
「ああ。
 ババアが、牧野に嘘を言ったんだ。」
「何の為に…?」


牧野の疑問は、俺にも頷けた。


だから、俺は、全てを牧野に報告していた。


「ババアが契約を進めていた企業との契約の条件が、俺と其の企業の娘が結婚する事だっ
 たらしいんだ。
 其の契約が成立するなら、“道明寺HDの優位に立てる契約で構わない。”と、相手企業
 から打診されたババアは、親父に良い顔がしたくて、其の契約を呑んだらしい。
 其れに、其の当時のババアの考え方と言うのが…。
 俺をババアの意のままに操る事が、“将来の道明寺HDの為だ‼”と、信じて疑わなかった
 らしいんだ。」


俺は、一拍置いて話しし始めた。


「親父とババアも、政略結婚だったらしい。
 だが、何とか、上手く遣って来れていた。
 姉貴も、政略結婚だった。
 姉貴の婚約当初は、相手の男性を好きには慣れなかった姉貴も、義兄さんの思い遣りに
 触れて、徐々に、両想いに成って行ったんだ。
 だからだろうな。
 俺も、上手く行くって疑わずに、俺にも政略結婚の話しを進めたかったらしい。
 ババアが、俺と牧野と交わした『1年の猶予』という約束は、既に、有耶無耶にされて
 しまった。
 姉貴が言うには、俺が、NYに渡米した頃は、俺と牧野の付き合いに、“文句は言わねぇ
 (ない)。”と、言って居たらしいが…。
 親父が仕事に復帰した事を機に、ババアの経営の仕方に、(道明寺HDの)重役等が、
 ババアに難癖を突く様に成って居た。
 だから、起死回生だとでも思ったのか?
 ババアは、俺と相手企業の娘の縁談を進め始めた。
 其の事を知った親父が、ババアの経営権を剥奪した。
 そして、親父は、相手企業との縁談だけでは無く、契約全てを無かった事にした。」


俺は、ウォーターを口に含ませた。


「俺には、牧野以外…考えられねぇ。
 その事に気付けなかったババアは、親父の雷が落ち、今じゃあ、道明寺HDの経営権か
 ら外された事で、意気消沈してんだ。
 欲が出た見返りは、ババアにとって、大きかったという事だろう。」
「………」


牧野は、更に、驚愕顔に成っていた。


だから、言葉が出て来なかった様子だった。


なので、俺は、話しを続けていた。


「親父からも、姉貴からも、“早く、牧野さん(つくしちゃん)を捕まえて来い‼”って、
 煩く言われてる。
 今は、俺も、イギリス支社の支社長をしてんだ。
 “つくしが、イギリスに戻るなら、恋人として、一緒に、イギリスに戻りてぇ‼”と、俺
 は思ってる。
 ダメか、つくし…?
 俺と、結婚してくれねぇか?」


俺は、自然な形で、態と、『牧野』では無く、『つくし』呼びをして居た。
しかも、俺は、自然な形で、つくしにプロポーズして居た。


だからだろうか?
つくしもだったが…?
F3&T2も、驚愕していた。


其処に、あきらが、口を開いて来た。


「おいおい、其れはねぇだろ?
 お前等が、上手く行くまで、俺等は、婚約だけで…。
 結婚も、待って遣っていたのに…よ。
 俺等を先越して、結婚は許さねぇぞ‼」


総二郎も、怒って(イカって)る様子だった。


「司、いい加減にしろよ‼
 お前等の結婚は、俺等の後だから…な。
 俺も、先越しは、許さねぇぞ‼」


俺は、一応、威嚇して於いたが…。
こいつ等に通じる訳もなく、跳ね返された。


「はぁ~??」
「「嫌々、ねぇぞ‼」」


結局、話しは、延々、纏まらず、延長戦に縺れる事と成った。



唯、類&T3の顔付きを見ると、呆れていたみてぇだったが…。

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