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花より男子の二次小説です。 cpはつかつく・総優・あき桜

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もう、逃げられない…<総優>  後編




<優紀side>


総二郎さんと私は、美作さんの会社が経営して居るレストランに着いた。


そして、個室に通された。


其処には、美作さんだけではなく、桜子さんも一緒に居た。


其処で、美作さんから聞かされた言葉に、私は、驚愕していた。


「優紀ちゃん、頼みがあるんだよ‼
 うち(美作商事)の傘下に、出版社が有る事は知ってるよね?」
「はい、以前、桜子さんから伺って居ました。」


美作さんは、頷いて居た。


「其処の出版社で、幼児向けの英語の出版物(本)を出す事に成ってね。
 日本語➡英語 & 英語➡日本語 で、出す予定なんだ。
 で、翻訳士の募集を兼ねて、面接を何人かしたんだけど…なぁ。
 面接した面接者では、幼児向けには、難しいって事に成ったんだよ。
 で、そんな事を桜子と話しして居た時に…。
 大学の頃に論文として提出する翻訳の論文を、優紀ちゃんが、牧野に見せる為に持って
 来ていた時に、桜子も一緒に読ませてもらい、“感動した‼”って、桜子から聞いてな。
 優紀ちゃんに、是非、お願いしたくてな?
 如何だろうか?」


総二郎さんの顔は、引き攣っていた。


総二郎さんは、美作さんに聞いて居た。


「其の仕事は、その時だけで終わりそうなのか?」
「否、好評の様なら、続けて欲しいと思ってる。」
「あきら、お前、知ってるよな?
 俺が、優紀を働かせたくない事…?」
「知ってるけど…。
 在宅で、出来る仕事だから、家元夫人の修行には、差し支え無いだろ?」
「………」


私は、言葉が出なかった。


美作さんは、さらっと、何を仰ったのでしょうか?


総二郎さんも慌てていた様子だった。


「おい、あきらっ‼」
「………」


美作さんは、言葉なく、顔を引き攣らせていた。


一体、此れは、如何言う事なのでしょうか?


後で、“総二郎さんに聞いて於かなければ…。”と、思って居た私だった。


そして、美作さんには、総二郎さんと、話し合いをしてから、返事をすると言う事で話しは纏まった。



で、私は、西門邸に着くなり、美作さんがお話しされて居た意味を、総二郎さんに確認していた。


総二郎さんは、観念した様に、私に話しし始めていた。


「本当の事を優紀に言うと…。
 優紀の事だから、怖気付いて、俺から、逃げ出さねぇとも限らねぇだろ?
 だから、お袋には、何れ、きちんと、優紀には伝えるから、今は、黙って於く様に話し
 して居たんだ。
 黙ってて、悪かったな、優紀…。」
「………(苦笑)」


神妙に言われた私は、笑うしかなかった。


総二郎さんは、怪訝な顔をして居た。


「何で、笑ってんだよ?」
「だって…。
 もしかして、私…。
 総二郎さんから、“付き合って欲しい。”って、言ってもらえて居なかった事もそう言う
 意味だったんですか?」
「ああ。
 言えば、優紀は、怖気付いて、俺から逃げ出すんじゃねぇかと思ってたから…。
 だから、言わねぇでも、自然な形で、付き合ってたって、思わせようと思ってたから…
 な。」


だから、私は、本音を総二郎さんに溢していた。


「言って欲しかったなぁ~?」
「えっ??」


私は、笑いながら、総二郎さんに言って除けていた。


「だって、私は、総二郎さんから、もう、逃げられないんですよね(笑)?」
「ああ。
 逃がさねぇよ‼」
「じゃあ、今、言って欲しいんですけど…?」
「今更だろ?」
「………」


私は、何も言わないで、頬を振らませていた。


「分~ったよ‼
 言えば、良いんだろ?」
「はい。」


私は、満面の笑みで返事して居たと思う。


総二郎さんは、深呼吸をしながら、言ってくれた。


「人生初だからな。
 良~く聞いて於けよ‼」
「はい。」


私は、心して聴く事にした。


「松岡優紀さん、俺と結婚を前提に付き合って下さい。」
「はい。」


私は、返事後、総二郎さんに飛び突き、総二郎さんに抱き締められていた。


私は、総二郎さんから、“もう、逃げられない‼”と、悟った。


もしかしたら、私は、西門家からも、もう、逃げられないかも知れない。



その後、総二郎さんから、美作さんに紹介してもらった仕事の了承を得て、仕事をさせてもらう事に成った。


勿論、家元夫人の修行に差し支え無い程度にと言う事が、条件では有ったのだが…。



こうして、私は、西門家にも、西門流にも、そして、一番には、総二郎さんからも…。
もう、逃げられないという事に成ったのだった。



何故なら、この1年後には、婚約発表をして、更に、その1年後には、結婚して、私は、『西門優紀』と、成ったのだから…。



fin

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